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5月
今年の1月に山田洋次監督により映画化され、第64回ベルリン国際映画祭のコンペティション部門に選出、黒木華さんが最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞したことでも話題になりました「小さいおうち」
昭和のはじめ。「よい女中なくしてよい家庭はない」という時代のお話。
映画はまだ見ていませんが配役は知っていたので、読み進めていくと、たしかに松たか子さんや黒木華さんはなんてぴったりの役なんだろうと思いながら、脳内でそれぞれに演技をしてもらいながら(想像で)読んでいました。
書中には戦争前〜戦争後までのいわゆる「普通の庶民の人々」の生活が描かれていますが、だんだんと戦争時代へ足を踏み入れて行く世相と、市井の生活というのは剥離しているというか、それはそれ、これはこれとして存在していたのだなぁ、というのも興味深かったところでしょうか。あまり読んだことのない視点でした。
それになにはなくとも、奥様もタキちゃん(女中さん)もほんとうに言葉使いがステキで、また出てくる料理もおいしそう。
最後の展開から結末までもおもしろかったです!